行程
11/2 明王院→正念寺→西國寺→善根寺収蔵庫→香積寺&米山寺
11/3 極楽寺→古保利薬師堂→廃報恩寺(文栽寺)→善法寺→世羅町大御堂
明王院(福山市草戸町)
33年ぶりの十一面観音ご開帳
本尊で一木造の秘仏。扉の内側に蓮を描いた美しい春日厨子に納まっている。頭上の十一面の一部は後補だが、主体は造られた当初のもの。慈悲に満ちた上品な面立ち、均整のとれた姿、天衣と呼ばれる薄く長い布のひだの曲線も巧みで、線も強い。平安時代初期の優作。(お像の写真はHPより)


正念寺(尾道市西久保町) 時宗
本堂に安置する阿弥陀如来は全国的にも珍しい半跏坐木造。ゆったりした雰囲気で迎えてくださる。
聖観音立像は平安のものでスラっとした美しさが目を引いた。



西國寺(尾道市西久保町)真言宗醍醐派
本尊薬師如来(平安初期)は秘仏。釈迦如来立像(鎌倉)は持仏堂(客殿)脇間に安置され、像高78cm、伝安阿弥作(写真はHPより)。そして今回のメインは吉祥天立像(平安)一木、像高1m程。



善根寺収蔵庫(三原市小坂町)
お寺はなく、現在は鐘桜と収蔵庫のみが残る。収蔵庫には20数体の仏像が収まっており、大部分は平安時代の作で、一木造り、数多くの仏像は、この地に大規模な寺院があったことを想像させる。



香積寺&米山寺(三原市高坂町、三原市沼田東町)
香積寺の地蔵菩薩 高さは約 180 ㎝、右手は掌を前に向けて垂下させ、左手は掌を上に向けて、胸の高さに掲げて台座に立つ。平成26年度に大掛かりな修理が行われた。下半身の衣文は両腰から股間へ向けて広がるいわゆるX字状の衣文で、平安時代前期に制作された木彫像によく見られる表現。(米山寺で管理されている)修理されてよくなった印象と、立像でこれほど大きな地蔵菩薩は珍しい。
米山寺は小早川家の菩提寺で宝篋印塔20基の墓がある。こちらでは宝物館にて、練供養で使われる迎講阿弥陀像を拝観。人が被れるように厚さ1.5cm程度に削れられている。他に高さ21センチほどの小早川隆景自身の像も保管されているが、神奈川県立歴史博物館での仮面絢爛展に出張中だった。


極楽寺(廿日市市原)真言宗
十一面千手観音坐像が本堂から搬出され、台座の須弥壇を改修するため、境内の阿弥陀堂に安置されていた。両目から顎にかけて筋が入り「涙ながしの観音」とも呼ばれる寺の本尊。



古保利薬師堂


